抜け目ない銀行、仕組み債発行で子会社集まる1209番地-当局も黙認か – ブルームバーグ

Home » 08金融 » 仕組債 » 抜け目ない銀行、仕組み債発行で子会社集まる1209番地-当局も黙認か – ブルームバーグ
仕組債 コメントはまだありません



ノースオレンジ街1209番地。ここがウォール街に以前からある金融商品のための最も新しい住所だ。

  デラウェア州ウィルミントンのこの場所に、複数の主要米銀行が強力な拠点を築いた。企業の郵便物保管庫が集まっているような所だが、シティグループゴールドマン・サックス・グループJPモルガン・チェースモルガン・スタンレーなどが最近こぞってこの場所を同じ理由で訪れている。仕組み債として知られる複雑な投資商品をめぐる当局のガイドラインをクリアするためだ。

  この抜け目ない作戦はしかも、完全に合法ときている。リーマン・ブラザーズ・ホールディングスの破綻後、米連邦当局は銀行をもっと単純かつ安全な組織にしようとした。その取り組みの一環で、銀行が親会社である持ち株会社を通じて仕組み債を販売できる能力は2019年から制限される。

  しかし、いつものことだが、銀行側は当局の2歩先を行っている。仕組み債の多額販売を続けられるよう、複数の銀行は既に規制の有無に関係なく子会社をデラウェア州に設立。まだそうしていない銀行も、追随する公算が大きい。ウォール街にとってうまみのある仕組み債の分野で、銀行と当局が共に見え透いた芝居を演じている。

規制への疑問

  からくりはこうだ。仕組み債の設計およびマーケティングは以前と同様、銀行本社のバンカーが手掛ける。だが、法に沿うようにするため、発行は例の子会社が行う。そして、そこで得られる手数料などが母体や関連組織にさっと戻される仕組みだ。銀行は仕組み債を通じて資金調達をし、手数料も稼げる。ノースオレンジ街1209番地に子会社を持つことは有益なのだ。

  シティとゴールドマン、JPモルガン、モルガン・スタンレーの担当者はコメントを控えた。米連邦準備制度の当局者もコメントしなかった。銀行の子会社設立に関して、米当局は昨年11月、基本的に了承している。

  となると、そもそも規制を課した理由への疑問がわく。ウォール街からウィルミントンまでの拠点を行ったり来たりする仕組み債の発行は、銀行が規制順守のためにそつのない方法をいかに見つけるかのみならず、銀行をシンプルにするはずだった規則が逆に業界を一段と複雑にしてしまう状況を示すと批判する向きもある。

  仕組み債投資をめぐり銀行を相手取る訴訟で投資家側の弁護士を務めたシカゴの法律事務所ストルトマンのアンドルー・ストルトマン氏は、「書面上の細工によって規則が目的を達成できなくなっているのは明らか」とし、「このいかさまゲームをどこかの時点で当局が終わらせると考えたい」と述べた。

原題:At This Address, Drop Boxes Hold Key to $43 Billion Note Market(抜粋)




最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE



コメントを残す