瀬戸市のメガソーラー、法令違反でパネルの3分の1を撤去へ – 日経テクノロジーオンライン

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 愛知県瀬戸市の「海上(かいしょ)の森」の隣接地に稼働していた出力約1MWメガソーラー(大規模太陽光発電所)が、県と市から法令違反を指摘され、パネルの3分の1を撤去することになった。建設したのは、愛知県を地盤に建設・リサイクル事業を展開するフジ建設(名古屋市)。同社は、2002年に購入した自社所有地に、2016年1月に1148枚の太陽光パネルを設置し、売電事業を開始していた。パネル撤去にまで至った経緯を振り返る。

 「無許可で太陽光施設、海上の森の隣、中止勧告後に」――。こんな見出しが新聞各紙に踊り、「海上の森」隣地に建設されたメガソーラーの問題が明るみになったのは2016年2月だった。瀬戸市の市民が海上の森の周辺を散策中にメガソーラー設備に気付き、市に通報し、森林法など関連法規に無許可や無届けのまま建設したことが発覚した。

市の中止勧告を無視して建設

 瀬戸市民が「海上の森」の保護に敏感なのは理由がある。2005年に開かれた愛知万博では、メイン会場の長久手町に建てられた奇抜な施設の印象が強いが、実は当初、瀬戸市の海上地区がメイン会場になるはずだった。だが、同地区の生態系保護を訴えた市民団体の要望を受け入れ、メイン会場を変更。跡地に計画していた住宅団地の構想も撤回した。

 海上の森のほとんどは県有地で、一部私有地が含まれる。メガソーラーの建設用地自体は、海上の森の中ではなく、隣接した市街化調整区域。ただ、一部林地になっており、伐採による保水力の低下など、海上の森への影響も懸念され、「愛知万博の際、市民運動の力で守り抜いた森が、メガソーラーで破壊される」との声が高まった。

 フジ建設によると、この土地を購入後、当初、更地部分を資材置き場に利用してきた。その後、2010年に産業廃棄物処理場を建設するため、行政機関と協議してきた結果、周辺環境に配慮するため、太陽光発電設備の建設に変更したという。

 2013年1月に資材置き場を含む約5haの森林を伐採して、メガソーラーを建設する計画を市に提出した。これを受け、市は2013年7月に、愛知万博の理念や下流の環境影響から、市土地利用調整条例に基づき、建設の中止を勧告した。

 中止勧告を受けたフジ建設は、開発規模を約2.3haに縮小して、2014年に建設に踏み切り、2015年に完成して、売電を開始した(図1)。

図1●稼働後に市民の通報によって明るみになった

(出所:日経BP)

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