中国の大手国有銀、利益と株価は回復へ | ロイター発 World&Business … – ダイヤモンド・オンライン

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1月13日、中国大手国有銀行は今年、利益の伸びを緩やかながらも加速させ、株価も着実に持ち直しそうだ。写真は、中国工商銀行(ICBC)のロゴとパンフレット。北京で昨年3月撮影(2017年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[北京/香港 13日 ロイター] – 中国大手国有銀行は今年、利益の伸びを緩やかながらも加速させ、株価も着実に持ち直しそうだ。政策支援によって不良債権の増加ペースが抑制され、利ざや縮小に歯止めがかかることが予想されるためだ。

 中国工商銀行(ICBC)、中国建設銀行(CCB)などは昨年、不良債権処理額が過去最大に上り、6回の利下げを受けて預貸利ざやが縮小した影響で、利益が頭打ちになって株価が下がった。

 しかし国有銀行が政府の指令を実行する形で、債務の株式化(デット・エクイティ・スワップ=DES)などの新たな方策を採用しているため、不良債権を取り巻く環境は幾分明るくなる可能性がある。利下げの預貸利ざや圧迫も次第に和らいでいくため、国有銀行株が再び投資家を引き寄せつつある。

 サンフォード・C・バーンスタインの中国銀担当シニア株式アナリスト、ウェイ・ホウ氏は「2017年は質の問題に焦点が当たる。大手銀は経済の下振れに対する守りがより堅く、バリュエーションは相対的に魅力がある」と指摘。同氏はICBCとCCBのほか、中国銀行の投資判断を買い推奨に相当する「アウトパフォーム」としている。

 トムソン・ロイターのデータでは、中国の20行強に対するアナリストの「買い」もしくは「強い買い」の推奨件数は足元で171件で、半年前の153件から増えた。「売り」ないし「強い売り」の推奨件数は51件から56件の増加にとどまった。

リスクを過大視

 中国の上場最大手5行の現在の株価純資産倍率(PBR)は平均0.79倍。不良債権処理コストの大きさが収益力を下押すことが織り込まれており、過去5年平均の1.0倍を大きく下回っている。

 確かに昨年の関連データはかなり悪い内容だったように見える。ロイターが計算したところ、香港と上海に上場されている上位23行の不良債権処理額は昨年前半だけで2208億元(320億3000万ドル)に達した。2015年全体の処理額は3532億元だった。

 この23行が抱える延滞90日以上の債権額は昨年前半に19.9%増加して1兆1000億元となった。

 預貸利ざやは昨年を通じて銀行セクター全体で30─40ベーシスポイント(bp)縮小し、利益を圧迫した。

 それでも流れは好転しているかもしれない。利下げが預貸利ざやに及ぼすマイナス効果は年内にはく落する。

 また昨年10月以降、CCBとICBCの主導で国有銀行が発表した石炭やエネルギー、鉄鋼といった国有企業とのDES合意の総額は3000億元を超える。

 こうした中でLGTバンク(香港)のチーフ投資ストラテジスト、スティーブン・コリー氏は「市場に織り込まれた中国の銀行に付随するリスクはやや過大になっている」と主張し、世界有数の貯蓄率の高さなどを踏まえると投資機会が訪れている可能性があるとの見方を示した。

 ただしすべての銀行が追い風を受けているわけではない。借り入れや理財商品発行でバランスシートを拡大してきた一部の中堅銀行などは、流動性の引き締まりや政府が金融セクターの過剰なリスクを取り締まる姿勢にある点が痛手になる公算が大きい。

(Matthew Miller、Saikat Chatterjee記者)






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