ヘッジファンド、米株「流動性」が危険水域-売りたい時に売れない恐れ – ブルームバーグ

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多数のヘッジファンドが同じ銘柄を一斉に売ろうとした場合に、市場がそれをどの程度容易に吸収できるか。分析会社のノバス・パートナーズがこれを数値化してみた。ヘッジファンドが好む銘柄の売買高を基に算出した「流動性」指数は過去最低であることが分かった。

  ノバスのチーフ・リサーチ・オフィサー、スタン・アルトシュラー氏は「市場で売れるかどうかは、同時に売ろうとするヘッジファンドが実際にどれだけあるか次第だ」とし、相手の意図が読めない「囚人のジレンマになる」と話した。

  ノバスは同じ銘柄を持つヘッジファンドが一斉に売ろうとした場合にどうなるかを検証するため、全てのヘッジファンドを合わせた仮想のポートフォリオを作り、30日間でどれだけを売れるかを試算。2兆ドル規模の株式ファンドを想定し、1日の売りを当該銘柄の1日当たり平均取引高の20%までと仮定する。 この計算によると、市場は今ヘッジファンド業界の保有高のほぼ13%しか1カ月に吸収できない。ノバスが「30日流動性」と名付けたこの指数の1999年以降の平均は32%だった。

  ボラティリティがほぼ消滅し、S&P500種株価指数が過去最高付近にある市場で、この分析結果はセンチメントが突然悪化した場合のリスクの大きさを示唆する。過去1年半で「流動性」が低かった時には、ヘッジファンドが選好する銘柄が下げを主導したために相場全体の下落が増幅された。

  売りたい時に売れない状態は市場のストレスを高める。ブルームバーグのデータによれば、昨年1月13日に、S&P500種構成銘柄中ヘッジファンドの保有の多い20銘柄の平均下落率は4.4%で、指数の2倍近かった。ヘッジファンドが売りたい時に売りにくい理由は、多くのファンドが同じ銘柄を保有していることだ。こうした「混雑」は最近、投資家がリフレトレードに集中する中で悪化した。トランプ政権の成長寄り政策への期待から銀行株と景気敏感銘柄が買われた。ノバスによれば、ヘッジファンド投資の混雑度を示す指数も過去最高水準になっている。

  「ヘッジファンドが何かにおびえて売り始めると、桁外れに売り込まれる一角が生ずる。ある銘柄が明白な理由もなく20%や40%下落する。他の投資家も恐怖が感染して売り始める」とアルトシュラー氏は話した。

原題:Hedge Fund Liquidity Falls to Danger Zone in U.S. Stock(抜粋)




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