商店街の玩具店が「ドラッカー」を実践したら – にいがた経済新聞

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 カネゴン、エレキング、ゲッターロボ、鋼鉄ジーグ・・・あの頃の風合いそのままに、ビッシリと展示されている。アラフィフ記者のテンションも上がる。

 

怪獣やロボットの“ソフビ人形”の受注販売で全国に顧客を持つ「はしもと玩具店」(橋本貴之店長)は新潟市西蒲区旧巻町の「鯛車商店街」一角に店を構えている。

戦後まもない時期に創業し、長年“街のおもちゃ屋”として地元の子供達にはお馴染みに。現在の盛況ぶりは斜陽化が著しい地方の商店街にあって出色である。

 当然、主力客層は30代後半から50代の男性。この世代のほとんどが、子供時代にソフビ人形で遊んだ。多くの人の原体験として胸に残っている。

 

「ソフビの世界はサブカルチャーだと思われるかもしれませんが、実はマスカル。そのベースがあるから売れるのです。だからマニアックに偏る必要はそれほどなく、ニュートラルですよ。変にカッコをつけない商売を心がけています」(店長)

 アンティック物のプレミアム商売はせず全て新品の適正価格販売。基本的には受注生産で、展示品以外在庫はしない。生産は国内工場で職人の手作りによる。メーカーとタイアップした同店のオリジナル商品も数点ある。

 

3代目にあたる橋本さんが店を継いだのは9年前。前職は地銀の融資担当者。

「地方商店街のおもちゃ屋が、現代にどうしたら生き残っていけるかを考えたときに“選択と集中”しかないと思いました。テーマは『昭和レトロ』で行こうと。絞り込んだ商売は、一旦認知されれば逆に広がりやすい面もあるのです。別に双方向である必要はなく、こちらが一方的に発信してあげればいい。ウチはホームページもないし、アマゾンや楽天などにも出店していません。ブログで新発売の情報を流しているだけで、買いたい人が来てくれます」(同)

 

 ピーター・ドラッカーが提唱した“選択と集中”の実践がそこにあった。今では橋本さんに、全国の商店街から講演の依頼が相次いでいる。視察に訪れる足も頻繁だ。 

(2017年1月10日号より転載)






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