ソニー VS ボーズ、3万円台のサウンドバーでTVの音はどこまで良くなる!? – AV Watch

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またまたサウンドバーを試す

 2月15日にボーズのサウンドバー「SoundTouch 300」(直販税込79,920円)をテストした。フロントサラウンドも備えた中堅サウンドバーで、DVD/Blu-rayだけでなく、テレビや音楽再生にも大満足の高品質のサウンドを紡ぎ出すことはわかった。

下からボーズの「Solo 5 TV sound system、ソニー「HT-MT300」

 ただうちの場合、映画を見るにしても、もっぱらhulu、Amazonプライム・ビデオなどのネット配信経由なので、それほどサラウンドで聴くチャンスがない。そうなると、もう少し廉価なテレビスピーカーも視野に入ってくる。

 そこでは今回は、3月11日にソニーから発売されるサウンドバー「HT-MT300」をテストしてみたい。上位モデルにはハイレゾ対応の「HT-MT500」もあるが、「HT-MT300」は店頭予想価格33,000円前後(税抜)、実売価格3万円強ながらサブウーファまでセットで付いてくるのが魅力である。

 価格的な対抗馬としては、ボーズの「Solo 5 TV sound system」(税込/以下Solo 5)がある。こちらは昨年4月発売で、直販価格は32,400円、実売ではこちらも3万円強という製品だ。こちらも一緒にお借りして“3万円台サウンドバー”を聴き比べてみよう。

テレビ視聴

 両製品ともテレビスピーカーであるからには、まずはテレビ番組の音声から試してみたい。

 HT-MT300は、さすがサブウーファが別にあるだけあって、台詞その他に至るまで、芯のある低域を感じさせるサウンドだ。言ってしまえば、テレビの音という感じではなく、しっかりしたAVアンプと2.1chシステムに繋いだというアップグレード感がある。

 ドラマなど台詞が聞き取りたい場合は、「ボイス」モードがある。これをONにすると、ボリュームを1段上げたのとは違う台詞の聞き取りやすさがある。ただこのモード、リモコンでも操作できるが、ステータスLEDではON・OFFの状況がわかりにくい。

 実はこのHT-MT300、BluetoothスピーカーのSRSシリーズで使われているコントロールアプリ「SongPal」が使える。これを使った方が、視覚的に設定状況が把握できる。

SongPalで他のBluetoothスピーカー同様操作できる

スピーカーのモード変更はアプリのほうが確実に把握できる

 Solo 5を聴くと、HT-MT300よりもサウンドの広がり感が強い。CM音楽などは低域の出も自然で、テレビのスケールのままで1段上げたサウンドが楽しめる。

 またドラマコンテンツ向けに、「ダイアログモード」がある。リモコンの「フキダシ」ボタンを押すと、低域が若干カットされ、音声帯域がさらに前に出てくる。ただ、劇的な変化というよりは、あくまでも自然な補正なので、気がつかない人もあるかもしれない。

 テレビ視聴に関しては、方向性が違うがそれぞれの良さがあり、どちらも甲乙付けがたい魅力がある。

映画視聴

 続いてBlu-rayにて「トロン:レガシー」を視聴した。元は1982年年に制作されたオリジナル版の続編として制作された2010年の映画で、オリジナル版同様、序盤のライトサイクルバトルが最初の見所である。

 HT-MT300では、音場の立体感、低域の出ともに良好だ。特に爆発シーンなどにおけるサブウーファは迫力があり、“ちゃんとしたオーディオシステムで鳴らしている感じ”が強い。約3万円でこのサウンドなら上々であろう。

 サウンドフィールドモードには「ClearAudio+」、「Music」、「Movie」の3種類があるが、Movieにするとサウンドにより広がりと芯の太さが加わり、映画館らしいサウンドに変わる。ボリュームを上げて聴くと、この小さいボディから出ているとは思えないサウンドが聴ける。

 一方Solo 5では、サブウーファがないことから、「ズズーン」という低音は感じられない。ただ60~80Hz付近の中低域に独特の量感があり、全体的な迫力を底上げしている。

 なおSolo 5では、低域の調整ができる。リモコンのBASSボタンを押し、ボリュームの上下で5段階の調整が可能だ。映画ではめいっぱい低域を上げても、サウンドの破綻はない。

音楽も聴いてみる

 テレビを使ってない時の活用方法として、音楽を流すのは重要な要素だ。両機種ともBluetoothスピーカーとしても使える機能を持っている。

 HT-MT300のBluetooth対応コーデックはSBCのみのサポートに留まっており、AACやaptXには対応しない。

 そのままだと中高域に無理を感じるが、アプリからソニーオリジナルの音質補正技術「ClearAudio+」をONにできる。すると、中高域の苦しさはだいぶ軽減できる。

ClearAudio+を併用すれば、ある程度音質は向上する

 また同じSound Field機能の中にあるのでClearAudio+とは排他仕様となるが、「Music」が選択できる。ClearAudio+と比べると、音質補正をしないために尖った感じが減少するが、BGMとして小さく流すなら、こちらのほうが聴きやすい。

 さらに音声を明瞭化する「Voice」はSound Fieldとは別に使える。小音量の時にボーカルをさわやかに聴きたい時には、使える機能だ。

 このようにHT-MT300には、多彩なデジタル処理設定ができるので、音質的にも多様性がある。

 Solo 5もBluetoothの仕様は非公開となっている。例によってAAC接続可能なMacで接続テストしたところ、SBCでしか接続できなかった。HT-MT300同様に、こういうところにコストダウンの影響が現われるようだ。

Solo 5もSBCしか接続できなかった

 音質的には中低音の鳴りが独特のボーズサウンドは、このモデルでも健在だ。キック音のドスンとした音圧は感じるが、ベース音が若干腰高なところも、他のボーズ製品とイメージは変わらない。一見するといい具合に聞こえるが、SBC故に高域に若干の息切れ感が感じられるのが残念だ。

 サウンドの広がりという点では、HT-MT300の方がきちんとしたL/R感は感じられる。一方Solo 5のほうは、明確なL/R感はないが、中央部に芯を残しながらもサウンドがボディの両端を超えて広がる、独特の広がり感がある。ユニークなスピーカー配置が、独特の音場を産んでいる。

 両機種ともアナログ入力ができるので、AAC対応のBluetoothレシーバーを繋いでAAC接続すれば、もう少し良好な結果が得られるだろう。

総論

 現在サウンドバーは、サブウーファの有り無し、フロントサラウンドの有り無しで多彩なバリエーションがあり、価格的にもかなり上下に幅がある市場だ。そのなかで低価格な部類に入る実売3万円ちょっとで買えるサウンドバーということで、注目の2製品を聴き比べてみた。

 テレビスピーカーとしては、それほどダイナミックレンジの広さや再生周波数の幅を求められないため、どちらかというと小音量での聞き取りやすさが中心となる。どちらも明瞭度は高く、一般的な使用ならどちらも満足できるだろう。HT-MT300のVoiceモードはかなり効きが強く、お年寄りがいる家庭では使いやすいかもしれない。

 映画再生としては、どれぐらいの本格さを求めるかで変わってくる。ダイニングなどでテレビ視聴の延長線上として見るのであれば、テレビ視聴時の評価と変わらない。だがある程度の大音量で、ホームシアター的に楽しみたいのであれば、サブウーファを搭載したHT-MT300の再生周波数の広さは魅力である。

 音楽再生については、筆者の個人的なライフスタイルとしてはもはや付加的な要素ではなく、むしろメインの用途に近い。この点では、両製品ともBluetoothコーデックがSBC止まりであるのが惜しい。

 サウンドとしては、Solo 5はいつものBoseサウンドが楽しめる点で、満足度は高い。サブウーファなしで、ここまで音楽的な低域が鳴らせるのは驚きだ。

 HT-MT300は機能設定によってサウンドの傾向がかなり変わるので、好みの音を探す楽しみはある。ただし音楽とテレビ、映画でいちいちセッティングを変える面倒があるのも事実で、そこの手間をどう評価するかがポイントになる。ソニーによれば「ClearAudio+」を使った場合は、映画のときはMOVIE、音楽の時はMUSICモードに、それ以外(テレビ番組)は基本スタンダードになるので、セッティングを変える必要ないという。薄型のサブウーファはソファの下に入れて鳴らすモードも備えるなど、スッキリした配置を目指すシンプルファミリー層にも受けそうだ。

 四六時中リビングのテレビが付けっぱなしという生活をしている人もある中で、最近はそれ以外の楽しみをリビングに持ち込む人も増えた。今回の両製品は、テレビスピーカーとしてだけ使うにはもったいない魅力がある。

 ちょっとライフスタイルに変化が欲しいというなら、模様替えのついでにこうしたスピーカーの導入も検討してみてはいかがだろうか。

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