パナソニックが目指すAIの“使いこなし”とは (1/2) – @IT MONOist

Home » 01経営戦略・事業戦略 » パナソニックが目指すAIの“使いこなし”とは (1/2) – @IT MONOist
01経営戦略・事業戦略, ビジネスモデル コメントはまだありません



パナソニックがAI(人工知能)の活用に注力する姿勢を鮮明にしている。2017年4月に新設したビジネスイノベーション本部傘下のAIソリューションセンターは、AIの“使いこなし”を進めて、従来にない新たな事業の立ち上げも担当していく方針だ。同センター 戦略企画部 部長の井上昭彦氏に話を聞いた。

 パナソニックがAI(人工知能)の活用に注力する姿勢を鮮明にしている。2017年4月には、同社 代表取締役専務の宮部義幸氏が東京都内で行った会見では、それまでのテクノロジー&デザイン部門をイノベーション推進部門に改称した上で、サービス中心の新規事業およびIoT(モノのインターネット)技術とAI技術に基づく新事業創出を目的とするビジネスイノベーション本部を設立した(関連記事:パナソニックが売上高数百億円の事業部を複数創出へ「IoT時代は最大のチャンス」)。

パナソニックのビジネスイノベーション本部の体制と役割
パナソニックのビジネスイノベーション本部の体制と役割。同本部内にAIソリューションセンターが設置された(クリックで拡大) 出典:パナソニック

 このビジネスイノベーション本部には、AI技術やデータ解析による新たなソリューション事業の創出を目指すAIソリューションセンターが設置された。同センターには、先端研究本部のAI研究開発部門の人材が転籍した。先端研究本部におけるAIの研究開発は、未踏技術として2025年ごろの実現を目指して進められてきた。パナソニック AIソリューションセンター 戦略企画部 部長の井上昭彦氏は「急速に進化しているAIは、もはや未踏技術ではなくツールとして事業に生かしていく段階にきた。AIソリューションセンターはそのための組織だ」と語る。

 パナソニックがAIで得意とするのは、さまざまなAV機器の開発で培ってきた映像と音声の領域だ。映像であれば、デジタルカメラの顔認識機能などは、機械学習技術により精度が高めてきた。2012年ごろからはディープラーニングの活用を始めており、2017年5月には、アメリカ国立標準技術研究所(NIST)のベンチマークで世界最高水準となる顔照合性能を実現している。音声についても、自然言語認識や多言語翻訳の技術を組み合わせた「メガホンヤク」などが知られている。「映像と音声について、リアルタイムで信号処理しフィードバックするAI技術では世界トップクラスだろう」(井上氏)という。

Symbolデータによってモノの付加価値を高める

 AIソリューションセンターの役割は、これら映像/音声系のAI技術の“使いこなし”になる。この“使いこなし”に向けた第1ステップとして重要視しているのが「Symbolデータ」だ。

 井上氏は「センサーから得られるSignal(信号)データは、そのままではSignalにすぎない。映像/音声データはその最たる例になるだろう。これらのSignalデータに対して意味付けを行ったSymbolデータをフィードバックすることで、識別や予測、制御の実行が容易になる。つまり、Symbolデータによってモノの付加価値を高められるのだ」と説明する。

Symbolデータが重要な役割を果たす
Symbolデータが重要な役割を果たす(クリックで拡大) 出典:パナソニック

 Symbolデータによってモノの付加価値を高めることで、さらにさまざまなデータが集められるようになる。「データの発生源である『モノ』を作っているメーカーだからできることだ」(同氏)。そして、これらのデータに対してさらにAI技術を展開しサービス化していくというような新たなビジネスモデルへの挑戦も、AIソリューションセンターで検討する“使いこなし”に含まれている。

Symbolデータでモノの価値を高めて新たなビジネスモデルにも挑戦していく
Symbolデータでモノの価値を高めて新たなビジネスモデルにも挑戦していく(クリックで拡大) 出典:パナソニック

Copyright© 2017 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.






コメントを残す