ベツダイ、「リノベ市場は消費者を見ていない」 – リフォーム産業新聞

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ベツダイ、「リノベ市場は消費者を見ていない」

ベツダイ

林 哲平 取締役COO/CMO

1273号 (201/07/18発行) 6面

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ベツダイ 林 哲平 取締役COO/CMOベツダイ 林 哲平 取締役COO/CMO

地方で目指すのは新築もできる工務店

 大分のビルダー、ベツダイが「中古住宅×リノベーション」事業ノウハウを提供するFC「RE住むパートナーズ」を開始し約4年が経過した。加盟店は業界トップクラスの174店舗に及ぶ。林哲平取締役COO/CMOに、事業を通じて見えた市場の現実とこれからを聞いた。

今のままじゃ伸びない市場

――4年事業を行ってきてリノベーション市場をどのように感じますか。

 正直、今のままなら、リノベーション市場はこれ以上大きくは伸びないと思います。地方は、新しいものが良いとされる考えが根強い。だから、やはり新築が強いです。それに、そもそも新築と中古住宅×リノベーションで価格がさほど変わらない。大分県を例に出せば、5%程度の差です。お客さんからしたら、将来の輝かしいライフスタイルを想像した時に、価格に大差ないのであれば当然新築を選びます。

――価格と、お客さんのニーズがマッチングしないということですね。

 結果として、新築を勧める割合の方が多くなってしまいます。地方でリノベーションだけを純粋に追いかけるのは、すごく難しい。ここで言う地方とは、坪単価なら50万円以下、人口なら50万~100万人くらいの都市。大分市は50万人都市なので、いいモデルです。

――「RE住むパートナーズ」は加盟者も新築を提案するところが多いですか。

 今は、ビーチスタイルなどデザイン性の高さがウリの、カリフォルニア工務店EDITION×リノベーションのプランを、集客の一部として使っているところが多いです。その後、新築に振るかどうかはケースバイケース。市場自体は確かに厳しいけれども、リノベーションは集客のフックとしては強い。「うちはデザイン性に富んでいる」というアピールも、リノベーションをフラグにするとすごくやりやすいんです。これは、リノベーションの使い方として、地方の工務店さんには強く言いたいところですね。

ニーズを見るべき

――それでは、「RE住むパートナーズ」は、今後どんな展開を考えているのでしょうか。

 リフォームも新築もすべて対応できる工務店を目指します。消費者をちゃんと見てニーズの動向を探れば、それがベスト。消費者が本当に必要なものを考えると、リノベーションって本来、立地の希少性と価格の特異性しかないんですよ。だから、新築がほしいと言っている人に無理やりリノベーションだけを勧めるのは絶対にタブーです。消費者だけを見ていたら、リノベーションだけ、新築だけという考えが正しくないことが理解できると思います。

――消費者を見れていない人が多いということですね。

 日本はハイテクに頼ってきた国なので、マーケティングを活用しない習性が付いているんですよ。「いいものは売れる」という発想。でも、「いいもの」かどうかを決めるのは、作り手ではなくあくまで消費者ですよね。そこをわかっていないから、開発者がすごいとか、技術者がすごいとか、ハイテク思考に陥るんだと思います。マーケティングは、内側ではなく外側、つまり消費者を見ないと効果は望めません。

ベツダイ リノベFC事業を開始し4年が経過リノベFC事業を開始し4年が経過

一旦住宅から離れる

――消費者を見るとは、どういったことでしょうか。

 消費者がどういう時代背景の中で生き、どんなライフスタイルを送っていて、どういった将来図を描いているのかを見る、ということです。そのためには、一旦住宅から離れたほうがいいと僕は思います。なぜなら、本来そうしたヒントは、日常生活の中にあるから。たとえば、街中の広告や、電車に乗っている人たちのファッションなど日常の景色一つひとつにヒントがあります。

――具体的にまず、これを見たらいい」というものはありますか。

 ファッション誌や情報誌といった雑誌ですね。今流行っているものすべてを一度見たほうがいいと思います。雑誌業界って、すべての人種、カルチャーを網羅しているんですよ。だから、「こういう雑誌を見る人は、どういう人たちなのか」と考えながら雑誌を見れば、おのずと今求められているライフスタイルが見えてきます。そして、その雑誌の読者に家を売るなら、どんなプロモーションをすればいいのか考えるのです。出した答えが正解かどうかは、一旦置いておけばいい。ズレていれば補正すればいいだけの話です。

――その積み重ねが、消費者に喜ばれる商品開発やデザイン提案につながるのですね。

 その通りです。そうして提案したデザインには、たとえこれといった根拠がなくても、施主さんの趣味・趣向が反映されているはずです。つまり、その施主さんがどのカテゴリに分類されているかのターゲティングができているということ。この、「ターゲティングができているかどうか」が重要です。

――では、雑誌を見てもよくわからない、という場合には。

 メインターゲットと自分の年齢が10歳以上離れていたら、正直、ターゲット層が何を求めているのかわからないと思います。そんな場合は、現場と決定権から離れたほうがいい。お客さんが欲しているものを理解できる世代にマーケティングを任せたほうが、効果が望めると思いますよ。


会社概要
所在地 * 大分県大分市 / 設立 * 1963年3月
 






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