欠かせぬ公正な労務管理/社会保険労務士法人村上労働行政事務所 副所長 西尾 譲 – 労働新聞社

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 税務署にせよ、労働基準監督署にせよ、役所関係の調査というと腰が引けてしまう企業は多いだろう。

 我われ社会保険労務士の守備範囲に限っても、労働基準監督署による臨検監督のほか、年金事務所や労働局・ハローワークによる総合事務調査や保険料算定基礎調査、ときとしてはこれらの役所自体が調査対象となる会計検査院調査への協力など、企業が対応すべき調査の種類は多岐に渡っている。

 多忙な日常業務に追われるなかで、こうした調査に対応することは、多くの企業にとって大きなストレスであろうことは想像に難くないが、避け得ないモノである以上、これを積極的にコンプライアンス経営に目を向けるチャンスと捉えたい。

 コンプライアンスとは、法令や社内規程などのルールを守り正しく職務を遂行していくことと定義できよう。ここで、間違えないでいただきたいのは、コンプライアンスの概念は、単なる法令遵守にとどまらないということである。

 「法令さえ守っていれば良い」といったスタンスでは、社会的非難の目にさらされ、SNSなどで炎上騒ぎに発展することも想定される。

 経営者の中にはコンプライアンスを徹底させることが、企業活動を制約し利益の減少に結び付くのではないかと懸念される向きもあるが、コンプライアンスの考え方と経営目的の追求とは矛盾しない。

 企業は、利益によって経済的価値を高め社会に貢献することが求められるが、コンプライアンスは利益を最大化するために企業が行うべき行動を選択し、行うべきでない行動を排除する枠組みとして捉えることができる。

 コンプライアンスは、長期的な利益最大化にも結び付く。目先の利益のなかには、手にしてはならないブラックな利益が存在する。このような利益を毅然として拒否し、長期的な利益を図るのがコンプライアンスである。

 企業のコンプライアンス責任の中でも、公正な労務管理は欠かせない項目である。

 企業は、社員が能力を発揮して与えられた役割を全うするよう指導するとともに、労働者としての権利の行使を決して妨げてはならない。

 そのために、労働法や就業規則などの正しい理解を企業に促し、ルール違反の労務管理が行われないよう指導していくことが、我われ社労士に求められている重要な役割の一つなのだろうと考える。

社会保険労務士法人村上労働行政事務所 副所長 西尾 譲【北海道】

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