アルプスをめぐり、地中海を望むマルセイユでの個人TTが王者を決定する最終週 – Cyclist(サイクリスト)

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 ツール・ド・フランス2017は第2週までを終え、残すは6ステージ。いよいよ運命の最終週に突入だ。舞台となるのは、おなじみアルプス山脈。さらに、地中海に面したマルセイユでの個人タイムトライアルが待ち受ける。そして、恒例のパリ・シャンゼリゼ通りでのフィナーレ。今年の王者決定の瞬間を、わが眼でしっかりと見届けよう。

3週間を戦い抜いた者だけがパリ・シャンゼリゼへと帰還する =ツール・ド・フランス2016第21ステージ、2016年7月24日 Photo: Yuzuru SUNADA

第16ステージ(ル・ピュイ・アン・ヴレ~ロマン・シュル・イゼール、165km) 7月18日

第16ステージ コースプロフィール ©A.S.O.

 平坦ステージにカテゴライズされるが、スタート早々に3級山岳の上りが始まるなど、ここまで体を酷使してきたスプリンターには難しい前半のコースレイアウト。それさえ乗り越えられれば、中盤以降の下りと平坦区間はスプリントに向けた心身の準備に充てられることだろう。

 ポイントとなるのは、ラスト1kmを切ってから。ランドアバウトを立て続けに3つクリアするほか、左右へのカーブも連続。ポジショニングが勝敗に大きく影響を及ぼしそうだ。

第17ステージ(ラ・ミュール~セール・シュヴァリエ、183km) 7月19日

第17ステージ コースマップ ©A.S.O.

 いよいよ戦いの場はアルプス山脈へと移る。前半から中盤にかけて越えるコル・ド・クロワ・デ・フェールは、平均勾配こそ5.2%だが、それは途中の下り区間も含んだ数字。実際は勾配10%前後の上りが24kmにわたって続く。

 そして、この日4つ目のカテゴリー山岳は、超級山岳ガリビエ峠。登坂距離17.7km、平均勾配6.9%の上りで確実に何かが起こる。頂上からフィニッシュまでの28kmのダウンヒルも、勝負において注目される区間だ。

第18ステージ(ブリアンソン~イゾアール、179.5km) 7月20日

第18ステージ コースマップ ©A.S.O.

 今大会の山岳最終決戦は、イゾアール峠の頂上フィニッシュ。それまでに2カ所のカテゴリー山岳を越えるが、すべてはイゾアールの上りで決まることだろう。

 その上りは、登坂距離14.1km、平均勾配7.3%。特に最後の約7kmは10%前後の勾配が続く。どこで勝負を勝負を仕掛けるのかは大きなポイント。総合首位の選手がマイヨジョーヌを守り切るのか、追う選手がジャージ奪還に賭けて捨て身の攻撃を繰り出すのか。いずれにせよ、このステージを終えた段階での順位やタイム差が、残り3日間におけるそれぞれの可能性を明確にするはずだ。

第19ステージ(アンブラン~サロン・ド・プロヴァンス、222.5km) 7月21日

第19ステージ コースマップ ©A.S.O.

 このところのツールでは、最終日を除いて大会終盤に平坦ステージを設けることは少なかったが、今年は山岳と個人TTとをつなぐ役割を担う1日として登場。

 3カ所の3級山岳は、山岳賞争いがもつれているようだと、1点を競って上位選手が勝負することになる。それでも基本的には、スプリンターチームがしっかりレースをコントロールすることが予想される。

 最終局面は、ラスト1km手前からタイトなコーナーが連続する。最後のコーナーはラスト400m。プロトンが混乱した状況でのスプリント突入の可能性も考えられる。クラッシュには十分に注意をしたい。

第20ステージ(マルセイユ〜マルセイユ、22.5km) 7月22日

第20ステージ コースマップ ©A.S.O.

 マイヨジョーヌ争いを締めくくるのは、地中海を見ながら走る22.5kmの個人タイムトライアル。

 中盤まではおおむね平坦基調だが、後半に入り急坂が待ち受ける。この区間の走り方で、タイムや順位に大きな生まれることとなりそうだ。ここまで総合争いを繰り広げてきた選手たちにとっては、ジャージやそれまでの順位を守るべく走るのか、はたまた逆転に賭けて最後のひと勝負に出るのか、それぞれの思惑が走りに現れそうだ。

 このステージを終えて、マイヨジョーヌ着用にあずかった選手が、最終日を待たずして個人総合優勝を濃厚にする。

第21ステージ(モンジュロン~パリ・シャンゼリゼ、103km) 7月23日

第21ステージ コースマップ ©A.S.O.

 ツール・ド・フランスの締めくくりは、しばしのパレード走行が慣例となっている。3週間を戦い抜いた勇者たちが互いの健闘をねぎらい、称え合う時間となる。この時ばかりは勝負を忘れ、選手たちの表情には笑顔が見られるはずだ。

 フィナーレはパリ・シャンゼリゼ通り。ここからフィニッシュまでは、最後の真剣勝負となる。

 シャンゼリゼのサーキットは8周回。その入口となるのは、1900年のパリ万博のために建てられた歴史的建造物「グラン・パレ」。現在は展示場や博物館、美術館が入る建物の地下を抜けて、周回へと入っていく。エトワール凱旋門やコンコルド広場などをめぐって、最後は約200mの直線でのスプリントへ。

 路面は石畳で、上り基調。スプリンターの誰もが夢見るシャンゼリゼでの勝利、今回は誰がその思いを成就させるか。

 そして、このステージを終えると、第104回ツール・ド・フランスの総合チャンピオンが決定する。個人総合時間賞のマイヨジョーヌを筆頭に、ポイント賞のマイヨヴェール、山岳賞のマイヨアポワ、新人賞のマイヨブランの着用者が決定し、さらにはチーム総合時間賞、ステージ優勝者の表彰がシャンゼリゼ通りに設けられるポディウムにて行われる。凱旋門をバックに祝福を受ける様は、まさに壮麗だ。

エトワール凱旋門をバックにした表彰式で大会はフィナーレとなる =ツール・ド・フランス2016第21ステージ、2016年7月24日 Photo: Yuzuru SUNADA

女性版ツール「ラ・クルス・バイ・ル・ツール・ド・フランス」

 今年で4回目を迎える女性版ツール・ド・フランス「ラ・クルス・バイ・ル・ツール・ド・フランス(La Course by Le Tour de France)」。UCI(国際自転車競技連合)ウィメンズ・ワールドツアーに組み込まれ、年々そのステータスと注目度が高まっている。

 過去3回はツール最終ステージに先立って、パリ・シャンゼリゼ通りの周回コースでレースを行ってきたが、今回から2ステージ制に様変わり。男子の第18ステージのスタート前に、ブリアンソンからイゾアールまでの67.5kmによる第1ステージを行う。もちろん男子同様に本格山岳での戦いとなる。

 第2ステージは2日後。こちらも男子より先に、マルセイユでの22.5kmの個人タイムトライアルを行う。距離は男子と同じだが、部分的にコースは異なる。

 山岳と個人TTとの組み合わせであることから、個人総合争いはオールラウンダーが主役となるだろう。日本からは全日本女王の與那嶺恵理(エフデジ・ヌーヴェル=アキテーヌ・フチュロスコープ)が出場する予定だ。




ラ・クルス第1ステージ コースマップ ©A.S.O.
ラ・クルス第2ステージ コースマップ ©A.S.O.



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