仏政府、ガソリン・ディーゼル搭載車ゼロの施策発表するも、市場の反応は冷静 – 環境ビジネスオンライン (登録)

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新政権による打ち上げ花火!?

フランス国内の充電インフラは、現時点ではあまり進まず。

フランス国内の充電インフラは、現時点ではあまり進まず。

仏マクロン政権は7月上旬、2040年までにフランス国内で販売する自動車のうち、ガソリン車とディーゼル車をゼロにするという長期ビジョンを発表した。

これを聞いた自動車産業界の関係者の多くが、新政権のイメージアップを狙う『打ち上げ花火』だと感じた。

確かにフランスは、2000年代後半から、新車のCO2排出量のレベルに応じて、購入者に対して奨励金を与えたり、または罰金を課すといった大胆な環境施策を実行しており、国民一人ひとりが自動車における環境意識が強い国である。

だが、EVなどの電動車の普及については、ルノー日産グループにおいて、電動化の技術は日産が主導しその一部を応用してルノー車での展開を目指してきた。それでも、日産のリーフや、ノートe-POWERなど、ある程度の規模での販売台数となるほど、ルノーの電動車ビジネスは拡大していないのが実情だ。

ピュアEVである、ルノーZOE(ゾエ)の場合でも、官公庁を中心とした供給が主体であり、パリなどの大都市でZOEを乗用している市民の姿はけっして多くない。

ルノーのEV、「ZOE」が充電する様子。

ルノーのEV、「ZOE」が充電する様子。

また、ルノーとフランス国内市場を二分する、PSA(プジョー・シトロエン)の場合、以前に三菱自動車とEV開発で連携したことがあるが、三菱自動車が日産の傘下となったいま、新たに日産とPSAが連携するという話は聞こえてこない。

ドイツメーカーとは狙いが違う?

欧州でのEVというと、ドイツの自動車メーカーの動きが活発だ。燃費不正問題で揺れに揺れたVWが企業イメージの刷新を狙い、大胆な電動車戦略を打ち出している。また、ダイムラーも自社の系列企業であるリチウムイオン二次電池の電池セルメーカーの生産能力を拡大し、EVモデルを拡充する考えを示している。

こうしたドイツの自動車メーカーの狙いとは、欧州市場ではなく、中国市場に重きを置いている。中国政府は、米カリフォルニア州のゼロ・エミッション・ヴィークル規制法(ZEV法)を参考とした、ニュー・エネルギー・ヴィークル(NEV)に関する規制の法整備を進めており、中国市場での販売台数が多いドイツメーカーにとっては、EV生産量の増加を目論むのは当然だといえる。

一方、フランスの自動車メーカーは中国市場では、高級でオシャレな乗用車という商品イメージがあるものの、販売実績ではドイツや日本のメーカーに比べて見劣りする。そうしたなかで、中国市場向けのEVを大量生産するには、まだかなりの時間がかかるだろう。

結局、マクロン政権が今回打ち出した電動車に関する施策は、まだ『絵に描いた餅』という印象が色濃く、実現に向けた具体的な動きがいつどのように生まれるのか、はっきりしない。






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