医療分野のブロックチェーン活用、約23兆円のコスト削減に – ソフトバンク ビジネス+IT

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医療分野はブロックチェーンの適用効果が高い

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 フロスト&サリバンはブロックチェーンのヘルスケア産業における今後の活用の見通しをまとめた。フロスト&サリバンの新たな調査分析によると、医療データ交換、スマートアセット管理、医療保険、医療費支払い処理などの医療サービスにおけるブロックチェーンの導入が、今後10年間で拡大していく予測となった。

 ブロックチェーンをヘルスケア産業で活用することで、医療データの相互運用性の向上、医療保険詐欺の未然防止、医薬品サプライチェーン管理などの分野において新たな市場機会を生み出すことが期待されているという。

 また、高い信頼性を持つ分散化型モデルの医療サービスを提供する共通のプラットフォームを構築するほか、価値に基づいた医療ケアや医療費償還モデルの実現においても大きな可能性を持っていると指摘した。

 さらに、人工知能(AI)、機械学習、mHealth(モバイルを活用した医療・ヘルスケアサービス)、IoMT(Internet of Medical Things)といった新興技術とブロックチェーンの融合は、デジタルヘルスの分野において新たな市場機会を生み出すことも期待されているという。

 この際、ブロックチェーンを医療サービスにおいて活用することで、着実な治療成果を出せる医療ケアの提供モデルの実現や、IoMTによって生じるセキュリティやプライバシー、安全面での懸念も解決できる。

 さらに、ブロックチェーンを活用することでコスト削減も可能になり、製薬業界においては偽薬や基準を満たさない医薬品の流入を未然に防ぐことで、およそ2000億米ドル(22.6兆円)のコスト削減効果が見込まれているという。

 このようなブロックチェーンを用いることによるメリットは、医療用途でのブロックチェーンの活用を促進して行くことが期待されているとした。

 フロスト&サリバンのトランスフォーメーショナル・ヘルスケア部門の業界アナリスト、カマリジット・ベヘラ氏は「コネクテッドデバイスの進化に伴うデータ保護のニーズの高まりによって、ブロックチェーンはデジタルヘルスにおけるユビキタスなセキュリティ保護を実現する基盤となるでしょう。

 同時に、ブロックチェーンはサイバー攻撃のリスクを最小限に抑えるクリプトグラフィー(暗号技術)を用いた分散型ネットワークを通じて、信頼性の高い付加的なレイヤーをつくります。ブロックチェーンはヘルスケア産業におけるあらゆる課題の解決策ではありませんが、既存のワークフローを最適化し、高いコストがかかる工程を中抜きすることで、数十億ドル規模のコスト削減効果が見込めるでしょう」と語った。

 ヘルスケア用途でのブロックチェーン・ソリューションのキープレイヤーには、正確な患者記録を提供するキーレス署名基盤(KSI)プラットフォームを展開するエストニアのGuardtimeや、支払い請求、診察予約の管理、患者履歴の管理などのプロセスを最適化するAPIエンドポイントを兼ね備えたソフトウェア開発プラットフォームを提供する米国のPokitDok.、ブロックチェーンベースの分散型の電子カルテ・ストレージ・コンピューティングのプラットフォームを展開する米国のPatientory、エンタープライズプラットフォーム GemOSを手がけるGem Health、ブロックチェーンプラットフォームADLTを提供するiSolve, LLCなどを挙げた。

「ブロックチェーンのヘルスケア用途での活用拡大に向けて、企業間での連携や規格を策定するためのコンソーシアムの設立が必要とされます。ブロックチェーンベースのシステムは、企業間の連携やイノベーションの促進にくわえて、精密医療や公衆衛生管理といったよりスケールの大きな医療に対応することを可能にするでしょう」(ベヘラ氏)






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