バイオベンチャーの株価はどこで騰がる? 株価動向と関連イベントの関係を振り返ってみた – ハーバー・ビジネス・オンライン

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photo by ulleo via pixbay(CC0 PublicDomain)

 製薬企業が薬剤を開発し、新薬として承認され、市場に出て販売されることは、「上市(じょうし)」と呼ばれる。今回は、研究開発型の製薬企業の中でベンチャー企業、すなわち、バイオベンチャー企業が上場企業であった場合の株価形成について考えてみたい。ここでは、定量的ではなく、定性的な記述に留めることを、予め、記しておきたい。

 バイオベンチャーの株価は、EPS(一株当たりの利益)×PER(株価収益率)という一般的な株価の公式を使って推測するのは難しい。薬剤を開発中で、赤字企業のケースが多い。一方、上市済みであれば、EPS×PERが成り立つこともあるかもしれない。

 薬剤の開発は、1.基礎研究、2.非臨床試験、3.臨床試験、4.承認申請と審査 の4つのプロセスに分かれる。(参照:中外製薬 「くすりを創る」

 基礎研究では、化学合成や、植物、土壌中の菌、海洋生物などから物質を発見する。非臨床試験では、発見された物質の中から、試験管の中での実験や動物実験により、病気に効果があり、人に使用しても安全と予測されるものを「くすりの候補」として選ぶ。臨床試験では、この「くすりの候補」の開発の最終段階では、健康な人や患者さんの協力によって、人での効果と安全性を調べる。臨床試験は「治験」と呼ばれるが、フェーズ1から3の試験に分かれる。フェーズ1は、健康な人の協力によるもの。フェーズ2は、少数の患者を対象に実施される。フェーズ3は、多数の患者を対象に実施される。承認申請と審査では、こうして得られた成績を国が審査して、病気の治療に必要で、かつ安全に使っていけると承認されたものが「くすり」となる。(参照:厚生労働省 「治験とは」

 では、実際の株価はどのような動きをするのだろうか?

 バイオベンチャーの株価に戻ると、上記の4つの薬剤の開発プロセスの後半へ進むにつれて、上市の可能性が高まり、将来の販売によるキャッシュフローの現在価値が高まると考えられることから、薬の上市のゴールに到達しないと株価は騰がらないのではなく、薬剤の開発プロセスが進捗するにつれ、徐々に株価が騰がっていくはずであると、論理的には考えられる。

 薬の上市のゴールに到達したというニュースから、バイオベンチャーの株価が急騰することはあるのではないかと思う。また、逆に、上市が高い確度で予想されていた場合には、上市が決まったら、材料出尽くしで、株価が下落することもあるかもしれないとも思う。上市までの長いプロセスでは、上市への可能性が高まれば、株価は騰がるように思える。テレビなどメディアでの認知向上や、権威ある賞を獲得したとかいうニュースでも、株価は上昇するのではないだろうか?あるいは、治験が成功したというニュースだけでなく、治験対象者の全員へ薬剤を注射することが完了した(「組み入れ」が完了したという。) というような、段階が前に進んだだけでも、株価が騰がることもありそうだ。




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