リアルな“嫌われ者”保険屋が考える「嫌われる勇気」 – ニコニコニュース

Home » 05人事・人材開発 » リアルな“嫌われ者”保険屋が考える「嫌われる勇気」 – ニコニコニュース
05人事・人材開発, 成果主義 コメントはまだありません



多くの人が抱える「嫌われること」への恐怖
オトナンサー

 アドラー心理学を分かりやすく解説した本で140万部以上を売り上げた「嫌われる勇気」は「承認欲求を否定する」「すべての悩みは対人関係」など、現代に生きる私たちにさまざまなヒントを提示してくれます。

 しかし、この本の最もインパクトがあるのはその題名。いかに多くの方が「嫌われる」ことを気にしていて、そこから自由になりたいと願っているかを表しています。しかし、本を読んだところで、果たして「嫌われる勇気」を持てるものでしょうか。

「露骨に嫌な顔をされる保険屋」

 筆者は生命保険のセールスとして10年以上のキャリアがありますが、保険屋というのも「嫌われる」職種の一つです。「名刺を出して嫌がられるのはヤクザと保険屋だけ」などと言われますが、まさにその通りで、保険屋だと分かった瞬間、露骨に嫌な顔をされることも少なくありません。「保険=勧誘」というイメージがあるからでしょう。

 とはいえ、このイメージは決して的外れなものではなく、保険屋も商売人なので心のどこかで「もしかしたら加入してくれるかも」という期待を持っているのも事実。自分でも嫌になりますが、これはある種の「職業病」です。この業界にはとてもしつこい人間が多く、過去に嫌な思いをした方もいるかもしれません。

 とにかく「嫌われる」宿命の保険屋稼業ですが、この仕事に就いた当初、今まで友人・知人だと思っていた人に冷たい態度を取られた上、電話に出てもらえないなどの拒否反応を示され、精神的にキツかった記憶があります。実際、これに耐えられずに早々と業界を去っていく人も少なくないのです。

 当時は悲しく、時には腹が立つこともありましたが、そもそも保険業界に転職したのは私の事情であり、その理由はやればやっただけ給料をもらえる「成果主義」、つまりはお金でした。いくら泣き言を言っても「だったら転職しなければ」と言われればそれまで。しかし、それを重々承知の上でも「嫌われる」ことはつらいのです。

「嫌われたくない」を克服する

 しかし、時の経過とともに「慣れ」が生じます。その理由は主に3つです。

 まずは、メンタルが強くなること。他人の評価をいちいち気にしていては仕事にならないので、軽く受け流すことができるようになります。次に、職業的な使命感です。年数を重ねるにつれて、家族を亡くしたり大病を患ったりした人から「保険に加入していてよかった」と言ってもらえる場面が増えていきます。「この仕事も悪くない」と思えるようになれば、より一層、人から何を言われても気にしなくなるのです。

 最後に「立派な人は職業だけで差別はしない」ということがあります。ご自身も苦労をされた経営者や、企業でも重要な地位にいる方はほとんどの場合、相手の肩書きだけで嫌な顔をすることはありません。つまり「こちらのことを知りもせずに失礼な態度を取る人とは付き合わなければよい」ことに気付くのです。

 このように考え方が変わると、「嫌われること」への精神的負担は少なくなるのですが、多くの方は「嫌われないように」と無理に周囲へと同調し、その結果、大きなストレスを抱えているように感じます。仕事柄、お客様から悩み相談をされることがありますが、その多くは対人関係に関することです。そのうち90%以上を「上司や部下、同僚、家族とうまくいかない、分かり合えない」というものが占めています。

 そうした悩みの本質は「嫌われたくない」という一事に尽きるでしょう。「嫌われる勇気」にも同じようなことが書かれています。筆者は「嫌われる勇気」を持つために保険業界に入ったのではなく、「勇気」というよりは仕事をする中で「慣れた」だけなのですが「嫌われたくない」を克服すると人生は一気に自由に、そして楽になります。

 あなたが「嫌われる勇気」を身につけたいなら、保険屋をやってみるのも近道かもしれません。

(株式会社あおばコンサルティング代表取締役 加藤圭祐)






コメントを残す