配当重視の株式投資 利回りだけでなく減配も意識 – 日本経済新聞

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 株式に投資すると利益の一部を配当として受け取る権利を得られます。配当水準が高く株価も安定している銘柄を選ぶことができれば、中長期で安定した配当収入を得られます。初心者が知っておきたい基本を見ていきましょう。

 株式投資に伴う利益にはインカムゲイン(配当収入)とキャピタルゲイン(値上がり益)の2種類があります。主に配当収入を狙うなら、中長期の業績成長を期待して長く保有する姿勢が基本です。

 長期金利が現在0%近辺であるのに対して、東証1部の予想配当利回り(加重平均)は2%前後です。企業は配当で株主に報いる姿勢を重視する傾向があります。もちろん株価は下落するリスクがあるため、銘柄選びは慎重にする必要があります。

 配当のお得度合いを示す指標として「配当利回り」があります。年間の1株当たり配当を株価で割って求めます。値が高いほど、投資元本に対する配当の果実が多いことになります。配当利回りは前期実績だけでなく今期予想ベースも確認します。

■株価が下がり利回りが高いケースも

 配当利回りが高いからといって飛びつくのは禁物です。算式の分母にあたる株価が、業績の悪化を理由に下がり、結果的に利回りが高いというケースもあるためです。「経営環境が悪いのに無理して高い配当を続ける銘柄もある」といちよしアセットマネジメントの秋野充成執行役員は指摘します。

 銘柄選びでは減配リスクが低そうな企業を選ぶことが大切です。楽天証券経済研究所の窪田真之チーフ・ストラテジストは「時価総額が大きい高配当銘柄は、減配リスクが比較的低い」と話します。表に、時価総額が1兆円以上で配当利回りの高い銘柄を並べました。

 「景気変動の影響を受けにくいディフェンシブ銘柄の中から選びたい」(窪田氏)ともいいます。銀行や通信、小売りなどの業種です。輸出関連や商社・エネルギーなどは景気サイクルにより業績や株価のトレンドが変わりやすいとされます。

 利益への目配りも重要です。秋野氏は「過去5期分の利益動向を確認し、向こう5期分の増益をイメージできるかを重視する」そうです。多くの企業は年度初めには、利益を控えめに見積もる傾向があります。たとえ減益を予想していても今後伸びる可能性があることに留意しましょう。

■3営業日前までに買い付け

 配当の権利を得るには9月末、3月末といった「権利確定日」に株主名簿に載っている必要があります。そのためにはその3営業日前(権利付き最終売買日)までに株式市場で買い付ける必要があります。9月末を権利確定日とする企業の場合、今年の暦では9月26日(図)が期限となります。

 最終売買日を過ぎて翌営業日(権利落ち日)になると通常、株価は下がります。配当の権利を得た人の一部が株を売却するためです。「短期的な配当狙いの買いを集めて株価が上昇してきた銘柄は急落することがよくある」と中小型株投資に詳しいSBI証券の藤本誠之客員マーケットアナリストは指摘します。落ちた株価は業績次第で低迷し続けることもあるので、業績のチェックは欠かせません。

[日本経済新聞朝刊2017年8月5日付]

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