「客の手伝いでは何も変わらず、脱人月商売に向け客と手を組む」SCSK幹部 – ITpro

Home » 06財務・会計 » 「客の手伝いでは何も変わらず、脱人月商売に向け客と手を組む」SCSK幹部 – ITpro
06財務・会計, プロジェクト・ファイナンス コメントはまだありません



 共創十番勝負のSCSK編の第2弾は、いなげやとの共創に取り組む流通システム事業部門を率いる内藤達次郎常務執行役員へのインタビュー。内藤常務は住友商事で30年間IT部門で働き、IT部門長を務めた後、事業部門に異動してネットワーク事業本部長に就任した異色のキャリアの持ち主。ITベンダーの“共創ブーム”について「共創と言うより、単なるお客様へのお手伝い」と喝破、自らの新規事業、実ビジネスのための共創を説く。


内藤さんは住友商事の出身だと聞く。

 私がSCSKに来たのは2016年4月で、流通システム事業部門をその時から預かっている。実は住友商事に入社以来、30年間ぐらいIT部門で仕事をしてきた。その間、SAPのERP(統合基幹業務システム)のグローバル導入プロジェクトに携わり、米国法人でシステム部長を務めた。最後は本社のIT部門の長をやった。

内藤達次郎 常務執行役員 流通システム事業部門長

[画像のクリックで拡大表示]

 住友商事にはいわゆるCIO(最高情報責任者)がいないので、私がITの責任者として5年ほど務めた。その後、事業部門に移りネットワーク事業本部長、つまり住友商事の情報産業の本部長をやることになった。携帯電話販売会社のティーガイアの事業、そしてKDDIなどと組んだミャンマーやモンゴルでの通信サービス事業などに関わってきた。

IT部門一筋の人が事業部門の責任者を務めるというのは、かなり劇的なキャリアチェンジだと思うが。

 確かにその通りだ。IT部門も含め本社間接部門から営業部隊の長に異動するという辞令は、住友商事の中でも少なかったと思う。事業部門での5年間は、総合商社のビジネス形態が旧来のトレード(貿易)型から事業投資型にどんどんシフトする最中での経験で、今の自分にとって血となり肉となっている。

IT部門とシステムの利用部門の両方にいた目からは、SCSKやIT業界はどのように見えてきたのか。

 住商情報システム(SCS)とCSKが合併してSCSKが誕生したのは2011年で、ちょうど私がネットワーク事業本部長に就任したのと同じ時期だ。実は、合併前のSCSはIT部門が主管していた。つまりシステム子会社の位置付け。SCSは1991年に東証一部に株式を上場して、ある意味“独り立ち”していたのだけど、IT部門が主管していたため、外販でも従来型のシステム開発、SIビジネスで儲けようという発想だった。

 ところがSCSKの誕生に合わせて、所管が事業部門側に移った。そうなると、ビジネスの発想も変わる。単なるSIビジネスではなく、住友商事の情報産業などの事業とシナジーを出しながらビジネスを推進していく方向に変わりつつあるわけだ。

 私がまだIT部門にいた頃、他の総合商社のIT部門と交流があって、よく勉強会などを開いていたが、2000年ぐらいから「システム部隊の事業化」の必要性をよく議論していた。SCSにしても、基幹系システムのSIとか、顧客に要求されたことをプログラムに落としているだけでは先は無く、本社のリテール事業やファイナンス事業などとも一緒にビジネスを創っていく必要がある。当時からそんな話をしていた。

 当時は、後にクラウドコンピューティングへとつながるASP(アプリケーション・サービス・プロバイダー)などのユーティリティーコンピューティングが登場した頃だ。いつそんな時代が来るかまでは分からなくても、情報産業においてソフトウエア開発という“ものづくり”の部分は減っていくというのは、誰もが予見できることだったと思う。






コメントを残す