マーケティング領域のフリーコンサルタントに見る働き方の多様性 – Yahoo!ニュース 個人

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最近、マーケティング領域の個人コンサルタントが増えてきた

 ここ数年、マーケティング領域へのコンサルティング・ファームの参入が目立っているが、それと同じくらいに、マーケティングを行った実務家の個人コンサルタントが増えてきた。例えば、元・GEヘルスケアの飯室 淳史氏や、のセブンネットショッピングや、アマゾンなどのECサイト事業をリードしてきた逸見 光次郎氏などがいる。なぜ、今このように個人コンサルタントが増えてきているのだろうか。

 事業会社のマーケティング部門のニーズなのか、働き方変革なのか興味あるところだ。そこで実際に個人コンサルタントになった、鞍掛 靖さんに、直接インタビューを行った。その会話からは、事業会社の、個人コンサルタントへのニーズや、新しい働き方のヒントなどが得られた。

個人コンサルタントに直接聞いてみた

 鞍掛 靖氏は、ヤマハ株式会社、さらには株式会社ヤマハミュージックジャパンで2000年以後、インターネットを活用したマーケティングの開発や、Webサイトのグローバルな統合など進めてきた。Webを活用したマーケティングでは非常に多くの業績を残し、2017年9月に定年退職。退職を機に、個人のコンサルタントになった。

鞍掛 氏
鞍掛 氏

個人コンサルタントになった理由

 現在すでに、個人コンサルタントとしては、すでにいくつかの企業へのアドバイスも行っている。鞍掛氏が得意な領域は、ファンをつくる『くらかけ屋』というサイトも公開しているように、ファンベース・マーケティングに関する領域だ。ファンベース・マーケティングとは、最近では非常に一般の用語である。しかし、鞍掛さんが最初に取り組まれた当時は、消費者・利用者をSNS空間や、実際のイベントに参加してもらい、企業の代わりに、商品やサービスの情報伝播を行ってもらうことは、非常に目新しい活動であった。また、その手法も鞍掛氏が自ら発案したものが多かった。実際に、ヤマハ株式会社で、音楽コミュニティーサイトを企画し、マーケティングとして実行してことが、大きな強みとなっているはずだ。

 鞍掛氏も「事業会社は、事業会社での豊富な経験を持っているコンサルタントからのアドバイス、ヒントを求めているようです。」と話した。

 マーケティングという領域は、その名の通り、市場を相手にしており、他のコンサルティング領域よりも、フォーマット化、テンプレート化されていないことが、やや多いのかもしれない。その理由から、コンサルタント・スキルが高いことよりも、事業経験が方法な「実務経験のある個人コンサルタント」というニーズがあるのだ。

 一方、個人の弱みとして組織力がある。そのことについても聞くと「確かに個人なので、人数が少ないことはデメリットです。一方、今はまだコンサルティングの内容も、教育や、アドバイスなどが中心で、大きなチームは必要ありません」とも語った。

 確かにこのように話を伺うと、マーケティング領域で求められているコンサルタントは、コンサルティングの歴史が始まったときの「グレイヘア・コンサルタント」、つまりその領域・業界での経験豊富な人なのだろう。

組織に所属するのと、働き方に違いは

 ところで、「働き方改革」や「人生100年」などという言葉が踊る昨今、働きからの視点でも伺った。多くの企業が、60歳で定年を迎えた後に、再雇用や雇用延長などの仕組みを作り、実質定年延長盧している。鞍掛氏もこの選択があったので、その部分を聞いた。

延長雇用は、問題がある

 鞍掛氏からは、「現在の企業の再雇用制度は、過渡期であるため、少なからず問題があると思います。再雇用される場合には、年下の上司の下で働くことになります。年下の上司の立場からは、年上の部下に対して、きちんと業務指示を出せない場合があり、結果再雇用者が実力を発揮できないことがあります。とても、もったいない雇用なのです。」との話を聞いた。

 確かに、今の多くの企業は、「終身雇用」「年功序列」から「成果主義」への移行途中の企業が多く、従業員の頭の中では、年齢=役職・責任と考える人がまだ多い中で、この再雇用制度は、上手く機能していないのだ。

 さらに「この再雇用も、日本の多くの企業には65歳の壁があります。今は65歳で引退せざるをえないのです。しかし周りを見渡すと、65歳を超えて働いている人もいます。だったら、60歳から自立しようと考えました。」と教えてくれた。

丁寧に自分の考えを述べる鞍掛 氏
丁寧に自分の考えを述べる鞍掛 氏

誰でも、個人コンサルタントになれるわけではないが

 ここまで伺うと、個人コンサルタントという「専門職」「働き方」に大きな魅力と可能性がある。では、誰でもなれるのだろうか?最後に、鞍掛氏にアドバイスをもらった。

 「個人的には、まず家族・自分のファイナンスをしっかり理解することが重要です。個人事業のリスクは、家族が関係するので、その理解は重要です。また、日本ではまだまだ退職後のフリーランスの事例は少ないので、そこも難しさとして理解しないといけません。そして、会社の中に居続けて、外部にネットワークの少ない人は、外に出て「個人」として活躍するのは難しいでしょう。」と教えてくれた。

 マーケティングは確かに大きな変化を求められている。それに対応するマーケティングのコンサルタントは、Back to Basicである、グレイヘア・コンサルタントであった。このようなことは、他の領域でもあるのではないだろうか。つまり、会社で多くの実績を為した方は、会社と雇用延長するのではなく、個人のコンサルタントになるという道もあるのだ。






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