生活困窮者支援 自立促進へ体制を強化したい : 社説 : 読売新聞 … – 読売新聞

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05人事・人材開発, 継続雇用制度 コメントはまだありません



 安定した仕事に就けずに、生活に困っている人の自立と社会参加を着実に進める。そのための支援体制を強化したい。

 生活困窮者自立支援制度の見直しに関し、厚生労働省の検討会がまとめた報告書は、就労支援や家計相談の拡充などを打ち出している。

 自立支援制度は、2015年度に始まった。不安定雇用の増加などで生活保護受給者が増えたためだ。失業や病気、借金などで生活保護に至る手前の人を早期に発見し、適切な支援につなげることで、自立を後押しする。

 実施主体は、福祉事務所を設置している都道府県や市区などだ。総合相談窓口を設置し、個々の状況に応じて支援プランを作成する。就労訓練や家計相談、子供の学習支援も、任意で実施する。

 導入から2年間で45万人の相談を受け、12万人を継続的に支援した。そのうち6万人が就労や増収を実現している。

 一定の成果を上げているが、課題も多い。任意事業の実施状況は、地域ごとのばらつきが大きい。長期離職者や引きこもりの人に職場体験などをしてもらう就労準備支援の実施自治体は44%、家計相談は40%にとどまる。

 若年層の引きこもりは54万人に上ると推計される。中高年層でも増えている。親の高齢化で、経済的な困窮に陥る恐れが高い。

 困窮者の中には、家計の把握や中長期の生活設計ができずに、借金を重ねる人も少なくない。

 報告書は、就労準備支援や家計相談事業の義務化も念頭に、福祉事務所を設置している全自治体での実施を求めた。自治体の積極的な取り組みが望まれる。

 困窮者は孤立しがちで、支援の情報が届きにくい。対象者を把握するため、福祉、医療、住宅などの関係部門が密接に連携することが大切だ。専門的ノウハウを持つ人材の育成も欠かせない。

 報告書には、生活保護制度の見直しも盛り込まれた。保護費全体の半分を占める医療扶助の抑制のため、受給者の健康管理支援と過剰受診の是正策を導入するよう提言した。就労による自立支援の強化と併せて推進すべきだ。

 来年度から生活保護基準が変わり、食費や光熱費に充てる生活扶助が受給世帯の67%で最大5%減る。一般の低所得者世帯の消費支出との均衡を図った結果だ。

 この手法では、デフレ下で受給水準が極端に低下することを懸念する声がある。基準の設定方法の再検討も必要だろう。






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