「ファンダメンタルズは強い」の大合唱に株式相場は異なる意見発信か – ブルームバーグ

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経済は好調だから株を買い続けよう。ウォール街では誰も同じことを言っているようだ。

  だが、株式相場が今週動揺する中で繰り返されたこの助言に従えば、市場と実社会の間でのこれまでの情報の流れのあり方を無視することになる。その上、満場一致に近いこうした見方は警戒する理由になるのが常だ。世界経済の成長を予測するという点では、市場の方がストラテジストやエコノミストに勝っていた点を投資家は意識すべきだろう。

  こうした助言はあちこちで聞かれる。ジェフリーズのショーン・ダービー氏らストラテジストは、株式相場の波乱でポートフォリオは痛手を受けたが実体経済は健全だとリポートでコメント。シティーグループのジョナサン・スタッブス氏は、「低ボラティリティーの死」はトレーディングの問題であって、並行する世界経済成長の問題ではないと分析。ブラックロック・インベストメント・インスティチュートはファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)が依然として健全なため買いの好機だと主張する。

  一方でマーケットフィールド・アセット・マネジメントのマイケル・シャウル最高経営責任者(CEO)は、過去8営業日の動きにより大きな前兆を見る市場関係者の1人だ。シャウル氏には最近の値動きについて、S&P500種株価指数が9営業日で6%下落した2007年2月を想起させるという。同時点は住宅市場の変調を示す前兆であったと、現在では一般に認識されている。シャウル氏はリポートで、「これが経済や企業業績にどんな意味を持つのか幅広く認識されるには数カ月を要するかもしれない」と述べた。

  調査会社CXOアドバイザリー・グループによる14年7月の調査によれば、国内総生産(GDP)の変化はその後数四半期の株式相場の動きの「ごくわずかな」前触れとなる一方、株式相場が発する景気のシグナルはもっと強い。株価下落が加速すればシグナルも一段と強まる。大恐慌以降に米株式相場が20%下落したケースのうち、その後に米経済がリセッション(景気後退)に陥ったのは10回。20%下落という弱気相場の警告なしでリセッション入りしたのは4回だけだったことがブルームバーグの集計データに示されている。

  これに対し、経済予測者の実績はこうだ。国際通貨基金(IMF)のプラカシ・ルンガニ氏の14年の研究では、09年に世界各地で発生した49件のリセッションのうち、エコノミストのコンセンサスで1年前から予想されていたものはなかった。同氏はそれ以前のリポートで、1990年代の60件のリセッションで1年前から予期されていたのはわずか2件だったと分析している。

  株式市場は今のところ弱気相場からは程遠いものの、下落基調が終わる兆しはほとんど見えない。S&P500種株価指数は8日も値下がりした。過去2週間で世界の株式市場の時価総額が3兆ドル(約326兆円)吹き飛ぶ中、株価が経済ファンダメンタルズについて何かを伝えているのかどうか問う価値は少なくともあるだろう。

  ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式責任者、イアン・ウィナー氏は「大したことはないと強気派が言うのは分かる。彼らは市場からのシグナルを無視できる。だが、ファンダメンタルズは変化している。利回りは上昇し、消費者の負債は過去最高水準にあり、連邦財政赤字は膨張しつつある」と指摘。「それが債券利回り上昇の理由かもしれないという事実について考えたことはあるだろうか」と付け加えた。

原題:‘Fundamentals Are Strong.’ Stocks May Have a Different Opinion(抜粋)






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