リクルート 今期最終 一転増益に、主力3事業伸びる – 日本経済新聞

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 リクルートホールディングスは14日、2018年3月期の連結純利益(国際会計基準=IFRS)が前期比9%増の1490億円になりそうだと発表した。14年に上場して以来、最高益となる。従来予想の11%減の1220億円から一転して増益になる。人材派遣、求人情報サイト、メディアの主力3事業の好調が続く。米国の法人減税を受けて税金負担が減り増益につながる。

 「首都圏では事務職は奪い合いだ」。佐川恵一取締役は人手不足の追い風の強さを強調する。売上高にあたる売上収益の予想は12%増の2兆1660億円と、従来予想を820億円上回る。2兆円超えは上場以来、初となる。

 営業利益は前期にあった子会社売却益がなくなるため1%減益を見込むが、従来予想の4%減からは減益幅が縮小する。

 同日発表の17年4~12月期の連結決算は、純利益が前年同期比8%増の1286億円だった。売上収益は14%増の1兆6168億円だった。

 事業環境の良さに甘えず、採算管理も徹底している。「ユニット経営」と呼ぶ独自手法をとり、営業部隊には損益計算書を作成させてコストを意識させる。

 そのかいあって、人材派遣事業の利益率は世界トップレベル。人材サービス世界最大手のアデコ(スイス)と比べて遜色ない。

 リクルートHDの同事業の売上高に対するEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)の比率は6.4%と前年の5.8%から上昇した。一方、アデコの17年1~9月の同比率は5%だった。

 求人情報サイト事業も伸長。12年に買収した米求人情報サイトのインディードの売上収益は68%増の1566億円、EBITDAは80%増の232億円だった。求人情報を掲載する企業は国内外で300万社を超えた。メディア事業も美容予約サイト、結婚情報誌などが国内で好調だった。

 ただ死角がないわけではない。15年に米国、オーストラリアで人材派遣会社を買収するなど、上場以来、M&A(合併・買収)攻勢をかけてきた。

 17年12月末時点で、のれんの総額は3256億円と、14年3月期(日本基準)の期末との単純比較で7割増えた。

 IFRSではのれん代を定期償却しない。ただ年1度の減損テストが課され、買収先企業の業績見通しが悪化すれば、減損損失が発生するリスクを抱える。

 今後も海外に成長の活路を求め、M&Aを加速する方針で、のれんはさらに積み上がりそうだ。佐川取締役は「リクルートの経営管理や企業統治の手法の採用で、買収した企業の利益拡大に努める」と強調する。グループ経営の強化は安定成長の大きな課題となる。

(田口翔一朗)






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