出光・昭シェル、合併実現へ体制一新 役員相互派遣で戦略一本化 – 日本経済新聞

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 出光興産は14日、木藤俊一副社長(61)が4月1日付で社長に昇格する人事を発表した。月岡隆社長(66)は代表権のある会長に就く。出光創業家の反対で合併が実現しない昭和シェル石油との事業提携の加速を狙い、両社が相互に役員を派遣することも同日明らかにした。創業家の説得と事実上の合併効果を並行して追うため、経営体制を一新する。

 「環境変化が大きくなるなか、成長し続けられる『次の出光』を作っていく」。次期社長の木藤氏は同日の記者会見でこう語った。ガソリンなど石油製品の販売部門が長いが、最近は経理や経営企画の責任者として月岡氏を支えてきた。

 月岡氏は2013年に社長に就任。任期は4年を超えており、18年度から新たな中期経営計画が始まることから、経営陣の若返りを図る。

 新体制の最大の課題は昭和シェル石油との合併の実現だ。出光と昭シェルは15年7月に合併で基本合意したものの、出光昭介名誉会長ら28%の出光株を持つ創業家が反対。株主総会に合併を諮っても否決される恐れがあり、実現のメドはたっていない。月岡氏は同日の記者会見で、会長として合併問題の解決にあたる意向を強調した。

 両社はしびれを切らし、17年5月から石油精製や物流事業での提携を開始。12月には、提携範囲を石油化学や海外事業まで広げ、収益改善効果を当初計画の3年250億円から300億円以上に引き上げていた。

 両社が同日、相互に役員を派遣する方針も発表したのは提携加速で少しでも早く合併と同じ効果を出す狙いだ。出光が3月末で退任する関大輔副社長ら2人を昭シェルの社外取締役に派遣する一方、昭シェルは出光の経営委員会に執行役員を2人を参加させる。

 原油価格の緩やな上昇などで、国内の石油元売り各社の業績は改善基調にある。17年4月にはJXホールディングスと東燃ゼネラル石油が経営統合してJXTGホールディングスが誕生し、石油製品の需給は引き締まった。

 ただ、中長期では市場環境は厳しい。少子化などでガソリン需要は年1~2%ずつ減少が続く。販売競争は激しく、全国の給油所は最盛期の半分近くの3万1000カ所まで減った。環境規制の高まりを受け、欧米では電気自動車(EV)シフトの動きが早まる。

 木藤氏は今後の経営戦略について「二重の思考、複眼を持つことが重要だ」と強調した。本業の石油事業で安定収益を確保しながら、成長のために国内外で事業を育てる考えだ。






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