【第27回地球環境大賞】大賞に積水ハウス(3-3) – SankeiBiz

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 ■全体にスマートシステム導入

 --積水ハウスがまちづくりに取り組み始めたのはいつごろですか

 「当社は1970年代からまちづくりを進めてきました。当時は、自然が豊かで、時が経つにつれて魅力が増し、良質な社会ストック(資産)になって末永く住み継がれていくことを目指したまちづくりでした。しかし、大震災を経験して防災やエネルギー問題に対応したまちづくりが求められるようになり、太陽光発電や燃料電池などを備えたスマートハウスからなる『スマートコモンシティ※6』を2011年以降、全国16カ所に展開してきました」

  ※6 スマートコモンシティは、電力が不足気味になる日中、スマートハウスの太陽光発電と燃料電池のダブル発電で電力需要を超える発電を行い、まち全体が発電所として機能。周囲のまちに余剰電力を供給し、電力不足解消に貢献する。停電時にも発電を継続するとともに、蓄電池も活用する。住宅には独自開発したダンパー(振動の減衰装置)や損傷を軽減する制震装置などを導入し、防災性能を向上させている。

 「最終的にはスマートコモンシティをさらに進化させ、まち全体にスマートシステムを入れていくことを目指します。その意味では、まちの中に太陽光発電設備や大型蓄電池を設置し、エネルギー管理システムで最適制御しながら自営線で電力を送る東松島市スマート防災エコタウンは、その先駆けとなるものです。エコタウンで得られた知見を今後、スマートコモンシティに活かしていくことになります」

 --積水ハウスはスマートハウスの開発でも注目されています

 「当社は大震災発生から5カ月後の11年8月には、太陽光発電(太陽電池)、燃料電池、蓄電池の3電池連携のスマートハウス『グリーンファースト ハイブリッド』の販売を他社に先駆けて発表しました。大震災の前までは住宅向け蓄電池は売れていませんでしたが、大震災で計画停電を経験し、状況は大きく変わりました」

 --賃貸住宅やマンションでもZEH化を進めています

 「当社が販売した戸建て住宅に占めるZEHの割合は16年度ですでに74%に達し、戸建て住宅の3棟に2棟がZEHとなっています。しかし、住まいのCO2排出の割合は、戸建て住宅が7割、賃貸住宅2割、残り1割がマンションです。産業革命以前からの世界の平均気温の上昇幅を2度未満に抑え、1.5度に近づける努力をするという目標を、パリ協定は掲げています。この目標を達成するには、賃貸住宅やマンションなどの集合住宅でもCO2排出削減を進める必要があります」

 「ただ、ZEH化した賃貸住宅やマンションに住みたいと思って住宅検索サイトなどで検索しても、物件の供給量が少ないこともあって検索システムが対応していないため、ヒットしないのが実情です。私たちはZEH化した賃貸住宅やマンションの需要はあると思っており、まずはそうした賃貸住宅やマンションをつくって販売し、マーケットをつくることにしました。今年に入り、金沢市内に国内初となる、全住戸ZEH基準を満たす賃貸住宅が完成し、19年春には名古屋市に3階建て12戸規模のZEHマンションが完成する予定です」

 --積水ハウスは早くから環境配慮型住宅を積極的に進めてきました。その背景は?

 「日本政府は08年の北海道洞爺湖サミットで、国内のCO2排出量を50年までに60~80%削減すると発表しました。工業国の日本で、産業部門のCO2排出量を80%削減するのはかなり困難です。そこで、他の部門からのCO2排出量をなるべく減らし、産業部門の削減負担を現実的なレベルまで減らすことを考えました。積水ハウスグループは08年、住宅メーカーの担当分野である住宅部門のライフサイクル(建築・居住・解体)でのCO2排出量を50年までにゼロにする『2050年ビジョン』を策定し、それに基づいて事業を進めてきました」

 ■ 将来見据えた“脱炭素宣言”

 --当時、脱炭素という発想はなかったのでは

 「当社の『2050年ビジョン』は日本でもっとも早い“脱炭素宣言”とみられます。では、なぜ、当社はこうした行動を起こしたのか。それは将来を見据えた結果です。住宅は建て替えるまで40~50年かかる商品です。50年に脱炭素を目指すなら、今すぐやらないと間に合いません。そのため09年以降、『グリーンファースト』をはじめ環境配慮型住宅を積極的に展開していきました」

 --積水ハウスは昨年、RE100※7にも参加しました

 「当社は幸運なことに、お客さまの住宅に計670メガワット(メガ=100万)の太陽光発電設備を設置させていただいています。再エネで発電した電力の固定価格買い取り制度による買い取り期間(出力10キロワット未満の住宅用太陽光は10年間)が終わったあと、当社がお客さまの太陽光発電の電力を買い取らせていただき事業に使えば、再エネ100%を達成することができます」

  ※7 RE100=事業で使う電力を、部品調達なども含めて100%再エネで賄うことを目指す企業の国際的イニシアチブ。アップル、マイクロソフト、ナイキなど名だたる企業約130社が名前を連ねている。日本勢ではリコー、積水ハウス、アスクルが昨年、仲間入りした。

 「事業で使う電気の脱炭素化は世界的な潮流です。日本企業も事業で使う電気を100%再エネにする取り組みを本気で進めないと、世界のサプライチェーンから外される可能性があります。住宅メーカーである当社がなぜ、そこまで心配するのかと言いますと、国内経済がしっかりしていないと、住宅販売に影響してくるからです。もちろん海外でも事業展開していますが、日本のマーケットが一番重要ですので」

 --地球環境大賞を受賞したことの受け止めは?

 「日本は解決すべき社会的課題が山積している“課題大国”といわれます。その中で、地球温暖化問題や防災などに対応し、地域経済活性化にも貢献する東松島市スマート防災エコタウンで地球環境大賞を受賞したことは、大変ありがたいですし、日々業務に取り組んでいる積水ハウスグループの社員にとっても大きな励みになると思います」

                   ◇

 ■私たちは地球温暖化の防止に積極的に取り組んでいます

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 株式会社竹中工務店

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 本田技研工業株式会社

 森ビル株式会社

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 (3月26日現在)






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