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試乗記[2018.04.13 UP]

【試乗レポート】早くも改良を受けたCX-5。新型スカイアクティブで燃費も走りも進化

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CX-5 25S PROACTIVE

文●ユニット・コンパス 写真●川崎泰輝

 ん? どこが変わったんだ? デビュー以来初めての改良を受けたというCX-5に対面して、思わず首をひねった。資料を見ても、ルックスに関する変更点はない。その理由をマツダの開発陣に尋ねると、「予算はすべて中身の進化に使ってしまいました」と、冗談とも本気とも取れないコメントが返って来た。

 CX-5が現行型にフルモデルチェンジしたのは2016年12月のことで、今回の改良までに実質的には1年ほどしか経過していない。なるほど、こだわりの(しかも評判のいい)スタイリングを変更する必要はないと考えたのかもしれない。たしかに、こちらとしても必要性のない変化は望んでいない。

 
 では、新しいCX-5は何が新しくなったのか。正解はエンジン。ディーゼルモデルは、CX-8で採用された最新版にアップデートされ、ガソリンエンジンにはマツダ初となる新技術が投入されているという。

実用燃費を向上させる気筒休止技術を2.5Lガソリンに採用

 ディーゼルエンジンについては、CX-8と同じということで、技術の詳細については割愛させていただくが、改良の目的はさらなる効率改善と、実走行での排出ガスのクリーン化にある。一方のガソリンエンジンについても、改良の目的は実用燃費の改善と走行性能の向上という意味では、ねらいは同一。ユニークなのは、「SKYACTIV-G 2.5」に投入されたマツダ初となる「気筒休止」技術だ。

 エンジンの高効率化については、排気量を小さくし、加給によって性能を補うダウンサイジングエンジンという手法があり、すでに多くのメーカーが取り入れている。しかしマツダでは、排気量については適正なサイズを見極めつつ、同時に効率を追求することで、意のままの走りと実燃費の両立ができると考え、これを「ライトサイジング」と称している。

 ところが、2.5Lエンジンについては、負荷が少ない走行シーンでの燃費改善に限界があり、擬似的に排気量を小さくする手法として、気筒休止を取り入れたというわけだ。

 なぜ、気筒休止が燃費改善につながるのか。理解の鍵は、エンジンが行う仕事の効率にある。簡単に言えば、エンジンにはある程度の負荷があったほうが、燃焼効率がよくなるという法則がある。だが、リアルワールドでのクルマは、シチュエーションによってエンジンにかかる負荷は大きく変化する。つまり、状況によって最適な排気量が刻々と変化するのだ。

 だが、排気量はシリンダー容量によって決まっており、これを変化させることは難しい。そこで従来は、燃焼をつかさどるバルブの動く量やタイミング、そして燃料噴射を可変させるアプローチを行ってきた。「可変バルブ機構」などがそれにあたる。

 それに対して気筒休止は、もっと直接的に排気量を変化させるアイデアだ。何気筒かを休ませてしまえば、その分排気量が小さくなったのに近い効果が得られるからだ。4気筒エンジンの気筒休止といえば、三菱が1982年にミラージュ用MDエンジンとして市場投入。ホンダも2001年のシビックハイブリッドで、4気筒のうち3気筒を休止させる意欲的な気筒休止VTECを採用している。

 マツダも基本的な考え方はこれらと同様。「S-HLA」と呼ばれる油圧で稼働する部品を動弁系に組み込み、バルブの動きを制限することで気筒休止を実現させた。

 少々話が複雑になってしまったが、気筒休止機能を採用した「SKYACTIV-G 2.5」搭載の最新モデルに乗ってみた感想をお伝えしよう。試乗では、改良前のモデルも用意してあるため、エンジンの違いを乗り比べることができた。

 気筒休止のメリットは低燃費であり、短期間での試乗ではそれをテストすることはできなかったが、マツダが提供してくれた参考データによると、高速道路の約22.2km(大黒パーキングから金沢自然公園ICまで)で、車速90km/hで走行した結果、従来型が12.9km/hであったのに対して、改良型では13.5km/hであったという。当然、距離が伸びれば伸びるほど、航続距離に差がつくわけで、ユーザーにとっては嬉しいことは間違いないだろう。

 ドライバーが感じる走行フィーリングについては、改良前のモデルが自然吸気らしい素直で気持ちのいい手応えだったのに対して、少々緩慢な印象があったことは確か。そういった感想を持つドライバーは、「ドライブセレクション」(ディーゼルモデルには備わらない)でスポーツモードを使ってください、ということなのだろう。

 一方で、気筒休止に起因する不快な振動や騒音は感じられなかった。若干のこもり音はあるものの、それを聴き分けようという意識があるから感じられたレベルで、作り込みのレベルは非常に高い。

走りやすさに磨きがかかったディーゼルモデル

CX-5 XD L Package

 この日は、ディーゼルモデルの試乗機会も用意されていた。テストしたのはXD Lパッケージ。こちらは素晴らしい仕上がりだった。

 とくに感心したのが、日常の走りに大きく関わる加速性能が大幅に改善していること。といっても、ものすごく速くなったというわけではなく、アクセル操作に対して、クルマがより素直にシンクロして加速してくれるようになっている。

 改良前のモデルは、信号待ちからの再スタートで、前方車に合わせて加速する際に、アクセル操作に対してクルマの加速が微妙についてこず、結果として踏みすぎてしまうケースがあったが、新型ではほぼそのようなことはなくなった。改良前のモデルでもライバルに比べて高いレベルに位置したが、新型はさらに磨きがかかっている。これで燃費が改善しているのだとしたら、万々歳だ。

 また技術的な話になってしまうが、いまのエンジン開発では、EGRと呼ばれる排気ガスを還流させるシステムの利用が注目技術となっている。排気ガスをもう一度エンジンに取り込むことで、排ガスのクリーン化や理想燃焼に役立てようという発想だ。

 マツダでは、このEGRを利用することで、ターボラグが改善できることに着目。ハードだけでなく、高度な制御技術を併せて投入することで、実現している。マツダは「人間中心の走り」を理想としているが、まさにこれを具現化した技術と言えるだろう。

 見た目はそのままに、中身が大きく進化したCX-5。エンジンだけでなく、オプションで「360°ビューモニター」が用意されたり、パワーリフトゲートがガソリン車でも選べるようになったりと細かい使い勝手も進化している。

 新しい技術が開発されると、それを逐次投入していくというのがマツダの手法だが、いつでもモデルに新鮮さがあり、魅力を増し続けるというのはユーザーとしても嬉しいところ。

 定評あるディーゼルに加えてガソリンモデルにも意欲的な改良が加えられ、ますます価値が高まったCX-5は、熾烈な競争が繰り広げられるSUVセグメントでなお輝きを増している。

マツダ CX-5 25S PROACTIVE(6速AT)

全長×全幅×全高 4545×1840×1690mm

ホイールベース 2700mm

トレッド前後 1595mm

車両重量 1610kg

エンジン 直列4気筒DOHC

総排気量 2488cc

最高出力 188ps/6000rpm

最大トルク 25.5kgm/4000rpm

JC08モード燃費 14.2km/L

サスペンション前/後 ストラット/マルチリンク

ブレーキ前/後 Vディスク/ディスク

タイヤ前後 225/55R19

販売価格 249万4800円〜352万6200円(全グレード)




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